Mush MushPlant 植物性自然毒
データベース

データベースについて

植物性自然毒データベースについて

(背景)自然界に存在する植物・動物にはヒトに対して有害な作用を有する生理活性物質を持つものが数多く存在する。このため、山菜取りやきのこ狩りにおいて有毒な品種であるのに食用の品種と誤って判断、摂取することで毎年食中毒事例が報告されている。そこで、自然毒による健康被害を防止する目的で、平成21年厚生労働省HP内に「自然毒のリスクプロファイル」として自然毒データベースを公開してきた。今回、有害植物及び菌類(きのこ)に対する遺伝子検査法を追加更新し、生化学部内に植物性自然毒データベースとして新たに公開した。

(目的)これまでに、形態学的な判別が難しく、かつ食中毒事例が多いクサウラベニタケ近縁種やツキヨタケ、イヌサフラン、スイセン、バイケイソウ、チョウセンアサガオ、トリカブトの遺伝子検査法(PCR-RFLP法とReal-time PCR法)を開発してここに公開した。しかし、これらの方法ですべての食中毒原因種をカバーすることは難しく、また地域により原因種は異なる。そこで、これらの手法が広く活用されると同時に、新たな標的植物あるいはきのこについて、自ら検査法開発を行える環境を作成して提供することが重要と考えられた。MushPlantデータベースでは、掲載している検査法を実施できるとともに、必要に応じて新たな検査法開発を支援するための情報を提供する。

本データベースの作成および維持は、厚生労働科学研究費補助金 食品の安全確保推進事業 (H20-食品-一般-015、H22-食品一般ー011、H24-食品一般-007、H27-食品一般-007、H30-食品一般-008)の支援により実施されている。

食品衛生学雑誌掲載食中毒事例の報告

※食品衛生学会の許諾を得て引用編集しています。

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